第36、37話 とある土日の話

とある土日のことを書く。土曜の朝バイト、6時半起き。前日焼酎お湯割飲んだのに起きれた。電車の座席でサラリーマンが横になって寝ていた。面白かったので観察していたが、気持ち良さそうに寝てるので、ほっこりした。いや、ウソ。断じてウソ。迷惑でしかないだろクソが。サラリーマンの頭から一席空けて人が座っていた。皆、朝から、見ず知らずのだらしないサラリーマンの後頭部に衣類が触れるのは嫌なんだろう。俺でも嫌だ。すると後頭部の隣の席に我慢しきれなかった感じのOLが座ってきた。サラリーマンの後頭部は自分のカバンでガードしていた。このOLはカバンをなんだと思ってるのだろうか。俺だったらカバンが可哀想だと思うのでできない。可笑しかった。

午前だけバイト。特に面白いことはなく、淡々と電話をこなした。その後、四ツ谷の蕎麦屋で飯を食う。最初のブログで書いた例のカレーコロッケの店だ。
自分で書いておきながら、この蕎麦屋の文章は好きだ。

午後からとあるバラエティ番組の収録の観覧のため上野公園へ。詳しくは書けないのだが、過去体験したことのないくらい豪華な人たちを見た。

芸能人はすごい。超人だと思う。あれだけ大勢の人間を前に堂々と話すのは普通の人間にはできない。なにか覚悟とかパワーが必要だ。普通のまま人生を終えるのは悔しいよなーと思った。

芸人といえど芸能人なので身なりが全体的にピシッとしていた。外見を磨きたいなら大勢の人の前に立つことだ。人前に立てば立つほど磨かれる。芸能人になるか、ジョブスみたいにプレゼンする社長になるかだ。

すっかり年末の空気だった。街が寒さをようやく受け入れ始めた感じだった。当たり前だが、年末感がピークに達するのは12月下旬だ。この時期の晴れの日はなんか好きだ。しみじみとしているから。

自宅に帰宅。麻婆豆腐とチャーハン食べた。美味かったので記録する。家のハチミツがスペイン産のからメキシコ産のになっていた。単なるイメージだが、陽気だ。

22時に渋谷。後輩のG。飲み会帰りの人の流れと正反対の方向へ歩く、夜はこれからの自分が誇らしかった。「ビール 100円 渋谷」でGoogle検索して出てきた飲み屋で飲んだ。これは仕方がないのだが、お通し450円と、一人一皿ご飯を頼むというシステムだった。バランス取られる感じがムカついたのでビール4杯飲んだ。後輩に面白い「ちょ〜だ〜い」と「すいませ〜ん」の言い方を伝授した。気持ちよくなった。富士そばにも行った。万全のコンディションでクラブイベントに臨む。

「オアシスナイト」。オアシスの曲が大音量で流れるというイベントだ。思ったよりも人が多かったし、思ったよりもいる人が若かった。主催者の人の空気からして、文化系のサークル的な雰囲気だった。はっちゃけたいけど度を超さず、ギラギラしていない雰囲気だった。おそらくナンパしに来た外国人が途中でしょげて帰ってた。日本のクラブには行ったことないが、普通はもっとギラギラしているだろう。エグザイルもどきのオラオラした男と派手でエロい女ばかりだろう。「日本の」と書いたが海外のことは知らない。ごめん。

草食系だ、肉食系だ、カテゴリすることには否定的だが、実際にそれぞれノリがあるので仕方がない。文化系は正直それ以外よりセンスはあるが、色々と損している気がする。でも、長く細く楽しめるのは文化系の趣味なので、今に見てろよと思う。

前の方で踊って、知らない人と肩組んで、ノリノリで踊った。何を隠そう、めちゃくちゃ楽しかった。俺はこういう場所でも普通に楽しめる人間なのだと知った。あまりこういう場所は向かないと思われがちだが、俺の性格は明るいと思う。なぜなら悩みがない。しかし、こんな明るい場所で踊っているのに、ふと孤独を感じた。いつもそうだ。お祭りとか、明るくて楽しい場所で、周りがワイワイガヤガヤした人たちばかりなのに、ふとした一瞬に結局自分は一人なのだと感じてしまう。ダンスフロアの孤独。喧騒と孤独。黒と白が混ざるカフェオレみたいな感じかな。違うか。

まあまあオアシスは曲がとにかくいい。本来、若者の音楽は踊るためにあるので、正しい楽しみ方だと思った。EDM全盛のご時世にロックで踊れて良かった。

朝方、Gと別れて帰りの電車で「オードリーのオールナイトニッポン」を聞いた。若林は先週風邪で休んだことについて「5年もやってればこういうこともありますよ」と反省していなかった。本当にそうだよなーと思った。俺も最近は反省することは良くないことだと思ってきた。長い人生なんだから、人に迷惑かけることなんて死ぬほどありますよ。だったら、自分の失敗に甘くなる分、他人の失敗に寛容になればいい。自分を責めるのが一番良くないことだと思う。健康にも良くないと思う。

帰る。寝る。朝寝る背徳感は好き。背徳感を感じることはだいたい好きだ。

起きる。飯を食う。バイトへ行く。電話をしていて思うのは、しょうもないやつは電話の声や話し方もしょうもなくて、立派なやつは全てが立派だ。今日は暇だったのでインターネットで都市伝説を調べてゾクゾクしてニヤニヤした。

土日が強風の日に書類をすっ飛ばしてしまうかのように、あっという間に吹っ飛んでしまった実感がある。

もっと思ったことを紙に書こう。このブログの最初の方は考えたことを逐一メモしながら書いていたが、最近はサボってる。メモして書いた方が面白いものが書ける。そんな気がする。

電車でこれを、書いてるが、目の前の座席に座ってる青年が口を開けて寝てる。その気持ち、わかる。俺も疲れた。

明日休みだけど、明後日早い。