第66話

朝から夕方までバイトだった。暇だった。特に午後がひどかった。4時間くらいひたすらネットサーフィンをしているだけで時給1300円。社員のおっさんもゆるい。ネットサーフィンしてても何も言われない。ウトウトしてても何も言われない。将来的には今日のように座ってるだけでそれなりのお金を稼ぎたい。

疲れたこともあってか音楽を作ることで悩んでしまう。先日作った"Nowhere"はシンセポップ的な曲なのだが、これは自分のやりたいことなのだろうかと考えてしまった。考えて、頭の中をこねくり回してしまった。バンドでやることを考えたポップな曲だが、本当はもっとダウナードラッグみたいな曲をやりたいんじゃないのか。願わくば、初期のThe Verveみたいなヤバイバンドになりたいんじゃないのか。
とりあえず疲れたので一晩寝て考えることにした。
やっぱり変に影響されちゃうので同世代のバンドの曲を聞きすぎるのは良くないのかもしれない。
ちょっと疲れすぎてんだよね。

デヴィッド・ボウイが死んだ。人類史上を見ても圧倒的なポップスターであるけど、昔のアルバムを数枚聞いただけで、新作もまだ聞いてない。あとは戦場のメリークリスマスツインピークスの演技を見ただけだ。でも、俺が直接影響を受けたものにボウイは影響を与えていて、その結果今の俺がいるので、ボウイがいなければ今の俺はいない。とにかく感謝している。

ある時代に生きた人がだんだんといなくなっていって時代は変わる。もう20世紀じゃないんだ。俺らが生きるのは今の時代。2010年代、俺はこの時代がとにかく好きだ。遠い未来振り返ったらきっと思い入れのある愛すべき時代なのだと思う。