第44話

制作したいのに、朝からアルバイト。社会人になったら毎日働き、勉強しつつ、宅録しなきゃいけない。働く時間が惜しいが、食べていかなきゃいけないので、仕方がない。

俺は音楽や映画が心の底から好きだから、余計良い音楽や映画が向こうからくるのだと思う。時間に恵まれたければ、時間のわがままな部分も、理不尽な部分も、全部丸ごと愛さなければならない。

今日のバイトはわけあって俺だけ暇だった。暖房の効いた室内で座ってるだけなのにお金が入ってくる感覚がたまらなかった。

夏に、魔が差して去年買ったヒートテックをほとんど捨てた。アホすぎる。朝方とか本気で後悔してる。夏の暑い日に、冬の寒さはわからない。ぜんぶそういうもんかもしれない。

帰って録音。ベースとギターとった。十何テイクやった。めちゃつかれた。とにかく完成させることだ。

俺が作る音楽が売れるとかお金になるとは思えない。評価されるかもわからない。では、何故音楽をつくろうとしたか?それは、情熱だ。音楽に対する情熱それだけだ。

とにかく22歳になる前に完成させないといけない。

とか言って明日から二日間博多で食べまくる。何もリサーチしてないので、明日電車の中とかで調べよう。