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第22話 ギリギリでいつも生きていたいから

部屋にストーブを出した。冬の匂いがした。いや、潔く冬だ。

昨日から何の前触れもなくブログタイトルを日付から第○話という形にした。何となく積み重ねる実感が欲しかった。みんな気になったのかアクセス数が三倍になった。

これを読んだ。

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村上龍の「映画小説集」。20歳前後の日々のころの経験を綴っている。ただの若くて下らない日々のことだ。悪い仲間とつるんだことや、女と寝たこと。たったそれだけの下らないことばかりだが、たったそれだけの中に若者の葛藤が詰まってて、何だか自分の今の境遇とも重なって胸が詰まった。昔どこかで、全ての人間は19歳に向かって生きるというようなことを読んだことがある。たしかにそんな気がしてきた。多分二十歳前後って一番感性のアンテナが敏感なんじゃないかと思う。そこで感じたものがその後の人生に大きく影響するんじゃないか。と、読んでて思った。21歳、今、俺が考えるべきことは残りの20代をいかに鋭く過ごすかだ。  

ちょっと前にブログで「黒タイツおじさんに遭遇する」という本を読む高校生を見たことを書いた。今日、偶然にもその本に出会った。たまたま学校の図書館で借りた朝井リョウのエッセイ集の「時をかけるゆとり」だった。まだ冒頭しか読んでなくて該当するところは読んでいないが、再びどこかで「黒タイツおじさんに遭遇する」に出会う気はしてなかったし、偶然ってあるものだなと思った。

音楽を聞いた。

自分の中では洋楽のアルバムで今まで一番聴いたオアシスの「モーニンググローリー」と、邦楽の中で一番聴いた「ジャックスの世界」を久しぶりに聞いた。「モーニンググローリー」は全く色あせない。音楽ってこんなにカッコ良くて楽しいものなんだよと教わったアルバムだったけど、改めて教わった。どの曲も気づいたら口ずさんでしまう。「ジャックスの世界」は、若さゆえの行き詰まりを代弁してくれるアルバムだ。特に「割れた鏡の中から」と「ラブ・ジェネレーション」が痛いほどに胸に響く。逆に、他の曲は辛気臭くて聞けなかった。パンクロックって、本来反抗とかそういう意味じゃないと思う。それよりかは、誰にも分かってもらえない自分だけのこの気持ちってことだと思う。ブルーハーツ尾崎豊の青臭い歌が、俺の気持ちを分かってくれたと思ったことは今まで一度もない。でもジャックスの不安定な歌は分かってくれて気がした。身を委ねられる唯一の音楽だ。これまた二十歳前後の人間にしか分からない。

でも、どうせなら昔のものではなくて、今作られている音楽に感動したい。現代のUKのバンドを流した。個人的にはThe Bohicasが一番ヒットした。The Strypesも聞いたが、たしかにカッコいいのだが、懐古主義的なところがニセモノ臭くて気持ち悪くなった。

Mr.Childrenの「僕らの音」という歌の歌詞の中に、「名作と呼ばれる作品を見たり聞いたり読み漁ったりして 大人を気取って少し無理して暮らした」というのがある。敢えて率直に言わせてもらうと、この歌詞は自分のことだ。
少し前まで、一年くらい外に出る気も起きず、人に会う気も起きず、部屋でずっと映画を見ていた時期があった。周りの同年代の人間が話すことややることがひどく幼くて下らなく思えた。若さにウンザリしていた。早くジジイになりたいと思って生きていた。TwitterFacebookも辞めた。
今思うとかなり無理していた。難しい小説を読んで、難しい映画を見て、似合いもしないクラシックやジャズをずっと聴いて、難しいことを考えたがっていた。そんな生活を続けていたから、当然のように友達はできなかった。それでもいいとも思っていた。そのときはそれが正しいと思っていた。
今は、若い人間には若い人間にしか分からないことがあることに気がついた。若いうちに気がついてよかった。

他にも書けそうなことがある気がするけど、寝不足なのでこの辺にしておく。

ツラツラ書いた。いつかまた今日書いたことを読んで今日思ったことを思い出せたらいいな。




追記

ニルヴァーナNevermindも久しぶりに聞いた。このアルバムは、焦りや不満や満たされない心が音になってそのままパッケージングされてる。恐らく、演っている本人たちも予想していないエネルギーが詰まっている。

穏やかな音楽やロマンチックな音楽はもっと大人になったときの楽しみに取っておく。村上龍の本を読んで思ったがいつからロックは冴えないやつらの音楽に成り下がったんだろう。

シティポップも、もっとジジイになってからでもできる。